【械】意味と成り立ちを詳しく解説!「戒」が使われている理由とは?【小学生の漢字】【読み方】

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この記事は
・漢字に興味がある方
・漢字の意味の由来を知りたい方
・漢字の成り立ちを詳しく知りたい方
に向けて書かれています。なるべく専門用語などは使わず噛み砕いて解説しているので、軽い気持ちで覗いてみてくださいね

今回の漢字は「械」だよ

 

 

【械】11画 カイ・かせ
①かせ。罪人の手足にはめて、行動の自由をうばって、戒める道具
②しかけ。いろいろな仕組みを用いた道具。からくり

 

「械」ってどんな漢字?

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「械」は会意形声文字と呼ばれる漢字です。形声文字とは、意味を表す漢字(形)にその漢字の読み方となる漢字(声)を組み合わせたものを言います。「金(形)」と「同(声)」を組み合わせた「銅」や「木」と「三」を組み合わせた「杉」などがこれにあたり、漢字の約70パーセントが形声文字と言われています。

また、声となる漢字の意味が、漢字の成り立ちに含まれているものを会意形声文字といいます。

 

「械」は罪人を戒める道具

「械」は漢字を分解すると「木」と「戒」に分けることができます。

 

「戒」は「戈(ほこ)」と「廾(キョウ)」を組み合わせた漢字です。

「廾」が左右両手を並べた形であるため、「戒」は矛(ほこ)を両手で持っている様子を表現しています。

 

武器を両手で持つことで、戦へ行く覚悟を決め、心を引き締めている様子から、「戒」には〈いましめる〉という意味が付きました。

「戒める」とは過ちを犯すことがないように、注意するということです。

 

ところで、罪人を戒める際には、手錠や足錠などを使用します。

逃げないようにするという目的もありますが、自由を奪うことで、二度と過ちを犯すことがないよう身体に教え込むのです。

このような道具のことを一般的に〈かせ〉といいます。

 

現在の手錠や足錠は金属製ですが、当時は主に木製でした。

このように、手錠や足錠が「木」製の「戒」める道具であったことから、「械」には〈かせ〉という意味があります。

 

ここではわかりやすいように手錠・足錠していますが、木製のものは主に「手かせ」「足かせ」といい、「手械」「足械」のように表記することが可能です。

 

「お縄」は?

それは逮捕されること

 

「械」はからくり仕掛けのこと

「械」は、木製の手かせ・足かせを指していたことから、転じて〈仕掛けのある道具〉のことを示すようになりました。

 

例えば手かせは大きく分けて、手かせ本体と、それらをつなげる蝶番、そして鍵を組み合わせた道具になっています。

「械」はこのようないくつもの部品を組み合わせた、仕掛けのある道具を指しているのです。

 

この意味は後に〈からくり〉など複雑な仕掛けを持つものにも用いられるようになりました。 

 

意味は主に、エンジンやぜんまいなど動力を用いて動く道具のことである「機械」や体操器具など動力を用いない道具のことである「器械」で使用されています。

これらを総称した「機器」は〈組み立てられた道具〉全般に用いることが可能といえるでしょう。 

 

「機械」のような意味しかないと思っていたけれど、こっちがおまけだったんだね

確かに、〈かせ〉の意味は想像しづらいかもしれないね

 

 

 「器」記事鋭意製作中

 

「械」の部首は「木」

「械」の部首は「木」です。

 

「木」は1本の木が立っている様子を象形した漢字ですが、生きている木だけではなく、木製の道具や部品、木材や枯木に対しても使用することができます。

 

ここでは "木製の" かせを表すために使用されています。 

 

まとめ

  • 「械」は11画の会意形声文字。部首は「木」。
  • 手錠や足錠など戒めの道具が木製であったことから、「械」には〈かせ〉という意味がある。
  • 「械」は手錠などを指していたことから、〈仕掛けのある道具〉を示すようになり、現在では〈からくり〉など複雑な仕掛けにも使用されている。

 

「機械」でしか使わないと思ってた

 

おわりに

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というわけで今回は「械」という漢字を見ていきました。

 

「械」には〈かせ〉という意味がありましたが、〈かせ〉を表す漢字は意外にも結構あります。


例えば「枷」です。これはもともと〈くびかせ〉のことを表す漢字でした。

また、手かせを表す漢字には「梏」足かせを表す漢字には「桎」があり、これらを合わせて「桎梏(シッコク)」といいます。


おそらくこれら〈かせ〉を総称したのが、「械」なのでしょう。

 

現代でもこれだけ多くの漢字が残されているということは、昔の人々にとって〈かせ〉はよほどなじみ深いものだったのでしょうか。

現代ではあまり使うとは思いませんけれど。

 

とはいえ、「枷」も「桎梏」も漢字検定2級の範囲になっていたような覚えがあります。
「桎梏」は読みが主でしたが、「枷」は書きでありました
いくら使わないからといっても、覚えておいて損ということはありません。

 

参考資料

 

 

 

新訂 字統
新漢和大字典 普及版 (一般向辞典)