この記事は
・漢字に興味がある方
・漢字の意味の由来を知りたい方
・漢字の成り立ちを詳しく知りたい方
に向けて書かれています。なるべく専門用語などは使わず噛み砕いて解説しているので、軽い気持ちで覗いてみてくださいね
今回の漢字は「木」だよ
【木】4画 ボク・モク・き・こ
①き。ものをつくる材料としての木。材木
②き。樹木。たちきの総称
「木」ってどんな漢字?
「木」は象形文字と呼ばれる漢字です。象形文字とは、人間が目で見ることができる〈もの〉をそのまま文字に書き起こしたものを言います。
人の姿を横から見た形である「人」や車を上から見た形である「車」など〈人〉〈もの〉〈動物〉などの漢字に比較的多く見られ、漢字の最も基本的な形といえるでしょう。
「木」は生きている木、死んでいる木、木製の道具など木が関係するすべての言葉に使用することができます。
「木」は木をそのまま漢字にした形
「木」は地面の上に生えている1本木のうち、根元から枝先までを象形した漢字です。
横線を境にして下側が根、上側が枝となります。 現在の漢字では根の出発点と枝の出発点が同じところにあるため、幹は無くなっていると考えていいでしょう。
「木」が表しているのはあくまでも木の質感が感じられる部分のあるため、このなかに葉っぱは含まれていません。
幹が無くなっているっていうのは面白いね
そうでしょう。下に伸びているのが根っこだっていうのも古代文字を見れば納得だよね
「木」の古代文字(金文)最初の方の「木」の字には幹があることがわかります。現在の漢字になるにつれてこの部分は狭まっていきました。
「木」は木に関係することすべてのことを表す
「木」は生きている木や材木となった木、道具となった木など木の質感が感じられるあらゆる言葉の表記に対して使用することが可能です。
例えば、「桜」や「橡(とち)」「胡桃(くるみ)」などの生きている木は「桜並木」や「橡の木」「胡桃の木」のように表記できます。
そして、建築材料である「棟木(むなぎ)」や「木槌(きづち)」あるいは「木の椅子」などの加工され、木材として使用されている木の表記に対しても、「木」は用いることができるのです。
なので「木」は木が関係するすべてのものの総称であるといえるでしょう。
近い意味の漢字
※これに対して「樹」は地面から生えて生長している木を表現した漢字であるため、「橡の樹」や「胡桃の樹」など生きている木に対して使用するのが一般的と言えます。
「木」の部首は「木」
「木」の部首は「木」です。
「木」は木へんなどがある木部という非常に大きな部首を作ります。
なかでも「杉」や「松」「椿(つばき)」など木の種類を指す漢字が有名ですが、「橇(そり)」や椅子の「椅」など "木製の道具" や "木材" を指す漢字にも使用されています。
まとめ
- 「木」 は4画の象形文字。部首は「木」。
- 「木」の上側は枝を表し、下側は根っこを表す。上側と下側がくっついたことで幹は消滅してしまった。
- 「木」は木がかかわるものすべてに使える。「樹」は生きている木に使用するのが一般的。
「木」が部首の漢字も見てみよう!
おわりに
というわけで今回は「木」という漢字を見ていきました。
この記事はわたしが初めてブログを書いた第1号記事です。なぜ「木」を最初に書いたのかといえば、「木」が動植物とかかわりが深く、小学生で習う簡単な漢字から「柘榴」など難しい漢字まで幅広く使用されているからです。
例えば漢字を勉強しようとして、いきなり「熨斗(のし)」や「襦袢(ジュバン)」という意味不明な言葉の漢字を見せられても面白くありません。自分が知っている植物の漢字、図鑑で見た動物の漢字こそ興味を持っていけるものだと思います。
この記事でも「木菟」「梟」「橡」「橇」「木槿」「木通」と学校では習わない読み方や漢字をたくさん載せました。このどれか一つにでも興味を持っていただけたら幸いと思う次第です。
木を難読漢字では「木天蓼」というものがあるよ
なんて読むの?
「またたび」だにゃん
またたび!? キラーン☆
続きの漢字
今回は木部の漢字として「条」や「根」など様々な漢字を挙げましたが、赤という意味をもつ「朱」は一見「木」とは関係がなさそうに見えて、木のある重要な部分を指すとても面白い漢字です。是非続きの記事としてご覧ください。
参考資料
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