【紅】意味と成り立ちを詳しく解説!紅花は古くから口紅の原料だった【小学生の漢字】【読み方】

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この記事は
・漢字に興味がある方
・漢字の意味の由来を知りたい方
・漢字の成り立ちを詳しく知りたい方
に向けて書かれています。なるべく専門用語などは使わず噛み砕いて解説しているので、軽い気持ちで覗いてみてくださいね

今回の漢字は「紅」だよ

 

 

【紅】9画 コウ・ク・べに・くれない
①桃色にちかいあか色。鮮やかなあか色
②あでやかなさま。美しい女性

 

「紅」ってどんな漢字?

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「紅」は形声文字と呼ばれる漢字です。形声文字とは、意味を表す漢字(形)にその漢字の読み方となる漢字(声)を組み合わせたものを言います。「金(形)」と「同(声)」を組み合わせた「銅」や「木」と「三」を組み合わせた「杉」がこれにあたります。漢字の約70パーセントが形声文字といわれています。

また、声となる漢字の意味が、漢字の成り立ちに含まれているものを会意形声文字といいます。

 

「工」の意味は用いられていない

「紅」は漢字を分解すると「糸」と「工(コウ)」に分けることができます。

 

紅色は主に紅花(末摘花)から出た汁で染めた糸の色を指しており、中国ではこの色のことを「コウ」と呼んでいました。

 

なので「紅」という漢字は、染色に用いる素材である「糸」と「コウ」と同じ発音である「工」が組み合わせられています。

紅色を表す名称が先にあり、後から漢字が作られたということなのです。

 

そのため「工」という漢字自体の意味は用いられておらず、ただ「コウ」の音を表すためだけに使用されています。

 

ふりがなみたいなもの?

まさに、そういうことだね

 

近い意味の漢字
「赤」記事鋭意製作中
「茜」記事鋭意製作中

 

「紅」は古くから化粧に用いられていた

紅色を出す植物である紅花(べにばな)は、エチオピアからエジプト辺りが原産とされており、古代エジプトの遺跡からは紅花を原料とした口紅が出土しています。

 

中国には西アジアの方からシルクロードを通って伝わりましたが、ここでも口紅や頬紅(チーク)など化粧品の原料として使用されていたようです。

しかし、中国ではこのほかに染色技術も普及し発達しており、紅花は別名を紅藍(コウラン)と呼称されていました。

ここで使用されている「藍」は青色のことではなく、染料の総称を意味しています。

つまり紅藍は紅色の染料という意味なのです。

 

そのため日本では紅花のことを中国から来た染料という意味で「呉の藍(くれあい)」と呼んでいました。

「呉」は当時の中国のことです。

現在では「くれあい」は「くれない」と訛って伝わっており、主に色の名前で使用されています。

 

また、古代エジプトや古代中国と同じように、日本でも紅花は口紅や頬紅の原料として使用されていました。

口紅や頬紅は顔を赤らめる化粧品であることから「頬丹(ほほに)」と呼ばれており、これが現在の「べに」という言葉の語源となっています。

 

紅花は花の奥(茎の末)を摘むことから「末摘花(スエツムハナ)」とも呼ばれています

そのままだな

 

「紅」には〈女性〉のイメージがある

紅花は古くから、女性の化粧品、特に口紅として用いられていました。

そのため、紅花や紅色には〈あでやかな女性〉や〈花のような女性〉というイメージがあります。

 

このイメージは「紅」の字にも反映され、非常に美人な女性のことである「紅顔」や女性の綺麗な化粧のことである「紅粧」に用いられています。

 

また、緑の中に一輪の赤い花が咲いている様子が転じて、複数の男性の中にただ一人女性がいる、という意味となった「紅一点」も花と女性を関連付けた言葉であるといえるでしょう。

 

近い意味の漢字

※日本ではあまり一般的ではありませんが「桜」や「桃」もその花や実になぞらえて美しい女性の例えとして使用される場合があります。特に、こういった赤系統の色は女性の比喩になりやすいようです。

 

「紅」の部首は「糸」

「紅」の部首は「糸」です。

 

「糸」は蚕の糸をいくつか集めた生糸を象形した漢字で、繊維や織物、染色による色を表す部首である「糸部」を形成します。

「紅」では染色に用いる素材である "糸" を表すために使用されています。

 

まとめ
⒈「紅」は糸部9画の形声文字。
⒉中国では紅色のことを「コウ」と呼んでおり「工」はその発音を表している。
⒊紅花が古くから化粧品などに用いられていたことから、紅色や「紅」には〈あでやかな女性〉や〈花のような女性〉というイメージがある。

 

古代エジプトとかスケールデカいなぁ~

紅色を見たら古代エジプトを思い出そう

 

参考資料

 

 

常用字解 第二版

新訂 字統
新漢和大字典 普及版 (一般向辞典)

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