【幼】意味と成り立ちを詳しく解説!「幼」は力が弱いから幼い【小学生の漢字】【読み方】

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この記事は
・漢字に興味がある方
・漢字を深く勉強をしたい方
・意味の由来やなりたちを詳しく知りたい方
に向けて書かれています。なるべく専門用語などは使わず噛み砕いて解説しているので、軽い気持ちで覗いてみてくださいね

今回の漢字は「幼」だよ

 

 

【幼】5画 ヨウ・おさない・ねじる
①おさない。10歳から15歳以下のこと

 

「幼」ってどんな漢字?

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「幼」は象形文字と呼ばれる漢字です。象形文字とは、人間が目で見ることができる〈もの〉をそのまま文字に書き起こしたものを言います。 人の姿を横から見た形である「人」や車を上から見た形である「車」など〈人〉〈もの〉〈動物〉などの漢字に比較的多く見られ、漢字の最も基本的な形といえるでしょう。

 

「幼」にはもともと〈ねじる〉の意味があった

「幼」は漢字を分解すると「幺(いとがしら)」と「力」に分けることができます。

 

このうち「幺」は非常に細い糸を束ねている様子を示した漢字です。

〈細い〉や〈小さい〉の意があることからここでは〈細い糸〉の意で用いられています。

 

また「力」は田畑を耕すために使う道具、鍬(すき)を象形した文字です。

鍬を使って田畑を耕すことは非常に労力が必要であることから、〈ちから〉という意味が付いています。

 

「幼」はもともと細い糸の束に力を加えてねじっている様子を表現した漢字でした。

 

昔の人々は1本の糸の強度が弱いとき、何本かの糸を束ねてねじることで強い糸を作っていました。 糸を綱のような形にしたということです。

このような糸のことを撚糸(よりいと)といいます。

つまり「幼」はよりいとを作っている様子を象形している漢字なのです。

 

そのため「幼」には〈ねじる〉という意味がありました。

後に「幼」が〈おさない〉の意味で用いられるようになったため、この意味はあまり知られていません。

 

現在では「幼」に手へんをつけた「拗」が〈ねじる〉の意味として使用されています。

 

例えば?

ねじれて頑固になったという意味の「執拗(シツヨウ)」や心がねじれたという意味の「拗(す)ねる」がそれだね

 

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左:「幼」の古代文字(甲骨文字)上の十字架のようなものが「力(鍬)」です。「力」はこの場合〈ちから〉の意味を使用していると思われます。その下にあるのが「幺」です。
右:「糸」の古代文字(甲骨文字)多少の違いはありますが「幺」とほぼ同じ形をしているのがわかります。
※スマホでは左右は上下になっています。ご注意を。

 

  

「幼」は力が弱いから〈おさない〉

「幼」はもともと糸をねじっている様子を象形した漢字です。 「幺」が糸を「力」がねじるための力を示しています。

 

しかし「幺」は非常に細い糸のことを表す漢字であることから〈細いもの〉や〈かすかなもの〉〈小さいもの〉のような意味を持っています。

なので「幼」の字形は「力」が「かすか(弱い)」のように解釈することができたのです。

 

このことから「幼」は10歳より小さくとても力が弱い子供のことを指すようになり、〈おさない〉の意味で用いられるようになりました。

 

この意味を使用している熟語では「幼稚」や「幼女」「幼弱」などがあり、現在ではこちらほうが一般的といえるでしょう。

 

なかなか強引に意味をつけたんだね

「東」は「木」の間から「日」が昇るから〈ひがし〉であるように、こういった飛躍した意味付けが漢字には多い印象だね

 

「幼」の部首は「幺」

「幼」の部首は「幺」です。

 

幺部は〈細いもの〉や〈かすかなもの〉〈小さいもの〉を表現するために使用されます。

 

「幼」は成り立ちでは "細い糸" に対して、〈おさない〉の意味では "力の弱い" 子供に対して「幺」が使われているといえます。

「幼」の部首を「力」とする漢和辞典もありますが、ここでは 〈弱い〉や〈細い〉の意の方が重要になるでしょう。

 

「幼稚」は外見の事しか表していない

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「稚」はまだイネが育っていない様子

「稚」は「幼稚園」などに見られるように、〈おさない〉の意を持つ漢字です。

 

「稚」はもとの漢字を「稺(チ)」と書き、分解すると「禾(のぎへん)」と「屖(イ)」のようになります。

 

このうち「屖」は「遅」の異体字である「遟(チ)」に使用されていることから、〈おそい〉の意がある漢字です。

「禾」は主にイネ科の植物や穀物類を指してます。

 

なので「稚」はイネ(禾)の生長が非常に「遅」いことを表現しているのです。

生長が遅いということは、イネが若いままということになるため「稚」には〈わかい〉や〈おさない〉の意味が与えられました。

 

 

成り立ちではイネに対してでしたが、現在では「稚魚」や「稚児」「幼稚」など人間や動物に対して多く使用されています。


「幼」と「稚」の比較

比較してみることによって「幼」と「稚」にはどちらも〈おさない〉の意があることがわかりました。

 

「幼稚」は国語辞典などを見ると〈おさないこと〉に加え〈考え方や技術が発達していないこと〉のように出ています。

しかし「幼」も「稚」も力や外見など身体的な幼さばかりを示しており、特に内面についての意味はありませんでした。

 

 

これは「外面の幼さ」に対して、「内面の幼さ」という考え方が途中から加わったためであると考えらえます。

 

めいちゃんはもう幼稚じゃないよ

外側も立派です(おデブ的に)

  

まとめ

  • 「幼」は5画の象形文字。部首は「幺」
  • 「幼」は糸をねじってよりいとを作っている様子から〈ねじる〉の意味があった。
  • 「幼」は字形を「力」が「弱い(幺)」と解釈したことから、〈おさない〉子供を指すようになった。
  • 「稚」は「禾」の生長が遅いことから、〈わかい〉や〈おさない〉という意味がある。

 

「幼稚」は同じ意味が2つ続いている熟語なんだね

 

おわりに

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今回は「幼」という漢字を見ていきました。

 

「幼女(以下女の子)」などと挙げるとよからぬ大きなお友達が湧いてきそうなものですが、別に他意はありません。

写真も女の事のほうが見栄えがあると思っての選択です。

 

とはいえ、女の子ってみんなかわいいですよね。特別顔が整っていなくても女の子というだけで何となくかわいく見えてしまいます。

 

しかし成長してくると差は開いていくばかりで、小学生の頃には器量よしと普通と否の溝は深まるばかりです。それが努力によるものなのかはたまた運命なのか、男の子には感じられない残酷さが女の子にはある気がします。

 

意外にも「勉強さぼっちゃおー」とか「掃除明日でいいやー」なんて怠惰な考え方が遠因になっているかもしれませんね。

恐ろしい話です。

参考資料

「白川フォント」

 

 

新漢和大字典 普及版 (一般向辞典)
全訳漢辞海 第四版
新明解国語辞典 第七版

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