【名前・漢字の由来】「苹果」を林檎と呼ぶのは誤用【林檎】【苹果】

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林檎って実際林に生えてないよね

でも林檎農園ってある意味林檎林

 

  

「林檎」も「苹果」も日本では「りんご」

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【林檎】

  • バラ科リンゴ属の落葉小高木で、中国が原産。
  • 春に淡い紅色の花が咲く。
  • 果実は秋に黄緑色に熟し、楕円形で小粒。
  • 日本では西洋林檎を含めた総称となる。

【苹果】

  • バラ科リンゴ属の落葉高木で、ヨーロッパが原産。
  • 春に淡い紅色の花が咲く。
  • 果実は秋に紅色に熟し、ほぼ円形で大粒。

 

「苹果」を「林檎」と呼ぶのは誤用

日本では「林檎」も「苹果(蘋果)」も「りんご」と読みますが、しかし、もともとそれぞれが指しているリンゴの種類は異なるものでした。

 

「林檎」は中国原産の林檎のことで、果実は黄緑色に色づき、非常に小粒な品種を指しています。

こちらのリンゴは「和りんご」ともいい、日本でも明治時代までさかんに栽培されていました。

 

一方で、「苹果(ヘイカ)」は主にヨーロッパ原産の西洋林檎を指しており、果実が紅色に色付く大型な林檎を表す表記です。

 

日本では明治時代以降、和りんごに代わり広く一般的に親しまれており、林檎といえば西洋林檎のことを指すようになっています。

つまり、日本人は本来「苹果」である種類を「林檎」と呼んでいるということなのです。

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和りんご

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苹果

 

「りんご」名前の由来

日本名の「りんご」の発音は、呉(222年〜280年)の音である「林檎(リムゴム)」からきているとされています。

 

これら日本に伝わった後、平安時代ごろから徐々に「リウゴウ」、「リウコウ」のように訛っていき「りんご」となりました。

 

「林檎」漢字の由来

中国では「りんご」を最初「来禽(mləg-gləm)」と表記していました。

「禽」は「猛禽類」などに使用されているように主に鳥獣のことを指しており、「离(けもの)」が捕らえられている様子を表した漢字です。

「来禽」は林檎が鳥がついばみに来るほど、甘い果実を付ける木であることを表現しています。

 

その後「来禽」は「林檎」のように変化し、林や森に棲む鳥が寄ってくる木であることを暗示させました。

これには林檎が林や森に生えていることも表現されており、「檎(キン)」は「木」を付けることで鳥が寄る木であることを強調した形になっています。

 

「苹果」漢字の由来

唐の時代(618年〜907年)、中国に西洋林檎が伝わった際、在来の林檎と区別するためにまず「頻婆(ヒンバ)」という表記が生まれました。

これは梵語(サンスクリット語)で〈林檎〉を意味する「bimba(ビンバ)」の音に漢字を当てたものです。

 そのためこれらの漢字一つ一つに意味はなく、「ビンバ」という音を表すためだけに使用されています。

 

「頻婆」にはすぐに、植物であること、そして果実であることを表す「蘋婆果」の書き方が加わり、これを省略することで「蘋果(ヒンカ)」となりました。

これ以来「蘋果」は中国において林檎の木及び林檎の果実を表す漢字として使用されています。

 

現在では「蘋(pin)」の代わりに「苹(ping)」が用いられていますが、「苹」は〈うきくさ〉を表す漢字であるため、もともと林檎とはなんの関係もない漢字でした。

  

 

参考資料

飯綱町伝統のりんご − 高坂林檎 - 美味しい長野県産りんご

リンキン

ワリンゴ - Wikipedia

 

 

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